共産主義ってなに?

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あなたの疑問は?

共産主義に関する疑問は何ですか?

◆□  なぜ共産主義があるの?
資本主義の課題を解決するために生まれました。
◆□  資本主義のどこが悪いの?
労働条件の悪化、貧富の格差などです。
◆□  そもそも共産主義ってなに?
「生産手段の社会化」です。
◆□  共産主義って、旧ソ連や中国のようになることでしょ?
いいえ、旧ソ連や中国は理想的な共産主義の国ではありません。
◆□  私有財産は没収されるんでしょ?
私有財産を没収することはありません。
◆□  民主主義と共産主義は水と油でしょ?
いいえ、別々の概念であり共存できるものです。

お答えします

共産主義に関する疑問にお答えします。

なぜ共産主義があるの?


共産主義は、資本主義の矛盾を克服するために考え出された経済の仕組みです。マルクス経済学では、経済の仕組みは以下の順に発展してきたと考えられています。

1. 原始共産制
人類の初期の社会である狩猟採集社会に見られ、狩猟や収集により産み出されたものを全員が共有していました。
2. 古代奴隷制
土地所有者などにより、人格を否定され所有の対象とされた奴隷が、プランテーション、鉱山業などの生産労働に使役されました。
3. 封建社会
君主が臣下に対して、その領地支配を認め、爵位を与え、臣従(貢納・軍事奉仕等)を義務づけました。
4. 資本主義社会
生産手段を持つ資本家が、生産手段を持たない賃金労働者を使用して利潤を追求します。
5. 共産主義社会
生産手段の社会化により、人間による人間の搾取をなくし、経済を利潤第一主義から解放します。

共産主義社会が最良かつ最終形態であるかは分かりませんが、資本主義を乗り越えた先にある新しい社会として共産主義が考えられています。

ご参考:
 共産主義 - Wikipedia
 日本共産党綱領

資本主義のどこが悪いの?


資本主義は、以下のような根本的な矛盾を抱えています。

これはら、資本主義の基本的な性質である、利潤第一主義から生じています。

ご参考:
 資本主義の矛盾の代表的な7つの現れとは?
 「古典教室」不破社研所長の第8回講義/第3課 『空想から科学へ』(3章前半)/資本主義の根本矛盾 - しんぶん赤旗

そもそも共産主義ってなに?


共産主義には、歴史的にさまざまな種類があります。その中でも、日本共産党がめざそうとしている、科学的社会主義には以下の特徴があります。

旧ソ連では、国有化、集団化と称して社会主義の主役である生産者を抑圧する体制を作り上げるという誤りを犯しました。日本共産党はそのような誤りを再現させません。

生産手段の社会化は、資本家による労働者の搾取をなくし、社会から貧困をなくすとともに、労働時間の抜本的な短縮を可能にします。また、経済の計画的な運営によって、くりかえしの不況を取り除き、環境破壊や社会的格差の拡大などへの有効な規制を可能にします。

ご参考:
 日本共産党綱領
 共産主義 - Wikipedia

共産主義って、旧ソ連や中国のようになることでしょ?


旧ソ連では、国家・経済・社会への統制が強化され、民主主義や基本的人権が制限された共産党による一党独裁、生産手段の国有化、中央集権、計画経済、官僚制などが行われていました。

中国では、一党独裁制を維持しており、また宗教や言論に対して強い統制が行われています。

共産主義というと、すぐに旧ソ連や中国のことを思い浮かべてしまうかもしれませんが、共産主義にはさまざまな考え方があります。日本共産党は、このような国民を不幸にするような誤った方向を目指してはいません。

ご参考:
 ソ連型社会主義 - Wikipedia
 中国共産党 - Wikipedia

私有財産は没収されるんでしょ?


共産主義の考え方として、財産の共同所有という考え方がありますが、必ずしも個人の財産が共有される、という意味ではありません。

日本共産党の綱領には、「社会主義的変革の中心は、主要な生産手段の所有・管理・運営を社会の手に移す生産手段の社会化である。社会化の対象となるのは生産手段だけで、生活手段については、この社会の発展のあらゆる段階を通じて、私有財産が保障される」と述べられています。決して、私有財産が没収されると言うことはありません。

ご参考:
 日本共産党は私有財産否定なの?

民主主義と共産主義は水と油でしょ?


民主主義とは、国民の総意をもって意思決定する政治体制のことです。よって、国民の大多数の合意の上で共産主義が受け入れられることがあれば、民主主義と共産主義は共存することになります。

もちろん現在において、共産主義が国民の大多数に受け入れられるような状況ではありませんが、将来、地道な努力で誤解と偏見が解きほぐされ、日本共産党が目指すような共産主義が支持を得ていくようになれば、実現されるかも知れません。

ご参考:
 共産主義は民主主義と対立するの?