日本共産党の綱領

ショートカット: トップページ / お答えします

あなたの疑問は?

日本共産党の綱領に関する疑問はなんですか?

◆□  綱領って何ですか?
政党の基本政策、方針、目標を示したものです。
◆□  日本共産党の綱領の中身は?
日本の過去の認識、現在の課題と対策、未来への展望が書かれています。
◆□  第一章「戦前の日本社会と日本共産党」とは?
日本共産党創立から、第2次世界大戦から戦後にかけての、日本と世界の状況が述べられています。
◆□  第二章「現在の日本社会の特質」とは?
第2次世界大戦後の、日本の変化と問題が述べられています。
◆□  第三章「世界情勢―二〇世紀から二一世紀へ」とは?
20世紀から21世紀にかけての、世界情勢と課題について述べられています。
◆□  第四章「民主主義革命と民主連合政府」とは?
現在の日本社会が必要としている変化が述べられています。
◆□  第五章「社会主義・共産主義の社会をめざして」とは?
最終的に目指す目標が掲げられています。
◆□  綱領の全文を読むには?
日本共産党中央委員会の公式サWebイトに掲載されています。
◆□  綱領を全部読むのが面倒なのですが?
日本共産党中央委員会の公式サWebイトで朗読を聞くことができます。

お答えします

日本共産党の綱領についてお答えします。

綱領って何ですか?


物事の要点や指針をまとめたものです。この綱領を基準にして組織が運営されることが多く、とくに政党・政治団体においては政策の指針を決定付けるものになります。

ご参考:
 綱領 - Wikipedia

日本共産党の綱領の中身は?


日本共産党の綱領は、以下の5章の構成からなります。

日本および日本共産党の過去から現在、そして未来に渡る認識と展望が書かれています。この綱領には日本共産党の本質が書き記されており、これを読むことによって、日本共産党に対する疑問や誤解の多くが解決するかも知れません。

ご参考:
 日本共産党綱領

第一章「戦前の日本社会と日本共産党」とは?


1922年の日本共産党創立から、第2次世界大戦から戦後にかけての、日本と世界の状況と日本共産党の行動が述べられています。

日本は、以下のような状況であったことが、国民を苦め、日本を侵略と戦争への道に進めました。

日本共産党は、主権在民と国民の自由と人権、農民への土地の解放、労働者の生活の改善、世界とアジアの平和のために活動しました。

第二章「現在の日本社会の特質」とは?


第2次世界大戦後の、日本の変化と問題が述べられています。

日本はアメリカへの事実上の従属国になりました。アメリカの占領下に各地につくられた米軍基地の主要部分を存続させ、アメリカの世界戦略の前線基地という役割を日本に負わされました。

天皇絶対の専制政治から、主権在民を原則とする民主政治へと変化しました。日本国憲法によって、天皇は「国政に関する権能を有しない」ことなどの制限条項が明記されました。

半封建的な地主制度が、農地改革によって、基本的に解体されました。このことは、戦後の日本の急成長を促進する要因の一つとなりました。

日本は、これらの条件のもとで、大きな経済的発展をとげました。しかし、経済的な高成長にもかかわらず、アメリカにたいする従属的な同盟という対米関係の基本は変わりませんでした。

日本が経済的に発展する過程で、大企業・財界が、アメリカの対日支配と結びついて、日本と国民を支配する中心勢力の地位を占めるようになりました。 大企業・財界の支配のもと、国民の生活と権利にかかわる多くのルールがいまだに確立されておらず、労働者は、過労死さえもたらす長時間・過密労働や著しく差別的な不安定雇用に苦しみ、多くの企業で「サービス残業」が常態化しています。

女性差別の面でも、国際条約に反するおくれた実態が、社会生活の各分野に残って、国際的な批判を受けています。公権力による人権の侵害をはじめ、さまざまな分野での国民の基本的人権の抑圧も、重大な問題を残しています。

第三章「世界情勢―二〇世紀から二一世紀へ」とは?


20世紀から21世紀にかけての、世界情勢と課題について述べられています。

2回の世界大戦などを経て、植民地体制が崩壊し、100を超える国々が主権国家となりました。また、国際連合の設立とともに、戦争の違法化が明確化され、平和の国際秩序の確立を目指すこととなりました。

社会主義革命により社会主義への道に踏み出したソ連は、レーニンが指導した初期の段階においては、試行錯誤を伴いながら、真剣に社会主義を目指す努力がされました。しかし、レーニンの死後、スターリンをはじめとする歴代指導部は、社会主義の原則を捨てて、他民族への侵略と抑圧という覇権主義、国民から自由と民主主義を奪う、官僚主義、専制主義の道を進みました。とりわけ、「社会主義」の看板を掲げながら行われたことが、「社会主義」に対する否定的な影響を与えました。

ソ連の崩壊は、社会主義の失敗ではなく、社会主義の道から離れ去った覇権主義と官僚主義、専制主義の破産です。ソ連の解体は、資本主義の優位性を示すものではありません。資本主義の矛盾は、人民の状態の悪化、貧富の格差の拡大、繰り返す不況と大量失業となって現れました。

アメリカは、自国の利益のため国連をも無視して他国に対する先制攻撃を実行し、新しい植民地主義を持ち込もうとしています。アメリカは、「世界の警察官」と自認することによって、アメリカ中心の国際秩序と世界支配を正当化しようとしています。これらの行動は、覇権主義、帝国主義的な行動です。

このような情勢の中で、覇権主義に反対し、平和の国際秩序を守る運動がいよいよ重要な意義を持ってきています。

第四章「民主主義革命と民主連合政府」とは?


現在の日本社会が必要としている変化が述べられています。

国の独立・安全保障・外交の分野
日米安保条約に代り、対等平等の立場にもとづく日米友好条約を結びます。 アジア情勢の新しい展開を受けながら国民の合意での自衛隊の解消をはかります。 日本は平和外交を展開します。
憲法と民主主義の分野
現行憲法をまもります。 基本的人権をまもり、社会的経済的諸条件の変化に対応する人権の充実をはかります。 思想・信条の違いによる差別を一掃します。 天皇制は民主主義および人間の平等と矛盾するものであり、改善が必要です。天皇の制度の存廃は、将来、情勢が熟したときに、国民の総意によって解決されるべきです。
経済的民主主義の分野
「ルールなき資本主義」の現状を改善し、国民の生活と権利を守ります。 社会保障制度の総合的な充実と確立をはかります。 子どもの健康と福祉、子育ての援助のための社会施設と措置を確立します。 日本社会として、少子化傾向の克服に力をそそぎます。

これらの改革は目標を共有する人々の集まり(統一戦線)が団結し、国会の議席を占め、日本の真の独立の回復と民主主義的変革を実行します。

第五章「社会主義・共産主義の社会をめざして」とは?


最終的に目指す目標が掲げられています。

資本主義を乗り越え、社会主義・共産主義の社会へと社会主義的変革に取り組みます。

社会主義的変革の中心は、主要な生産手段の所有・管理・運営を社会の手に移す生産手段の社会化です。社会化の対象となるのは生産手段だけで、生活手段については、私有財産が保障されます。 生産手段の社会化は、人間による人間の搾取を廃止し、すべての人間の生活を向上させ、社会から貧困をなくすとともに、労働時間の抜本的な短縮を可能にし、社会のすべての構成員の人間的発達を保障する土台をつくりだします。

この社会主義的変革は、国民の合意のもと、一歩一歩の段階的な前進を必要とする長期の過程として行われます。

綱領の全文を読むには?


日本共産党の綱領は、日本共産党中央委員会の公式Webサイトに日本語と英語で掲載されています。

ご参考:
 日本共産党綱領
 綱領全文パンフレット(PDF)
 PROGRAM OF THE JAPANESE COMMUNIST PARTY
 

綱領を全部読むのが面倒なのですが?


綱領を朗読したmp3音声ファイルが日本共産党中央委員会の公式Webサイトに公開されています。また、非公式なものですが、この音声ファイルを利用した動画があります。

ご参考:
 声で学ぶ日本共産党綱領と規約
 朗読 日本共産党綱領 ニコニコ動画 / TouTube